【あらすじ・書評】『ここは、おしまいの地』(こだま)欠けているものを前向きにとらえるエッセイ
Netflixでも映像化がされている『夫のちんぽが入らない』の著者、こだまさんの2作目、『ここは、おしまいの地』をご紹介していこうと思います。
著者紹介ーこだま
こだま
元々地方で教員をしていて、体調を崩し主婦の傍らネットに勤しむ。
同人活動をはじめて『夫のちんぽが入らない』を同人誌上で発表し話題を呼ぶ。
同著作を大幅加筆修正のうえ商業書籍として扶桑社より単行本発売。
「Quick Japan」「週刊SPA!」で連載を行ている。
著作には『夫のちんぽが入らない』『ここは、おしまいの地』『いまだ、おしまいの地』『縁もゆかりもあったのだ』がある。
『ここは、おしまいの地』あらすじ
『夫のちんぽが入らない』のこだまさんが書く、ただの日常を綴ったエッセイ。
こだまさんが育った限界集落?の話、教員になってから配属された限界集落?での話など普通の人が想像する45度くらい斜め上をいく日常を描いている。
ー目次ー
- 父、はじめてのおつかい
- 雷おばさんの晩年
- ふたりのおばさん
- 私の守り神
- ここは、おしまいの地
- 金髪の豚
- 川本、またおまえか
- モンシロチョウを棄てた街で
- 春の便り
- 先生のうわさ
- 巻き込まれの系譜
- 穂先メンマの墓の下で
- 偽物
- 傘
- 言えない
- すべてを知ったあとでも
- いちご味の遺品
- 春の便り、その後
- 首に宿る命
- 父のシャンプーをぶっかけて走る
- あとがき
書評 ー『ここは、おしまいの地』
『夫のちんぽが入らない』はこだまさんの夫婦生活、夜の営みについてタイトルの通り一番つながりたい人である旦那さんと身体上はつながることができないという悩みを打ち明け話題になった本です。
今作『ここは、おしまいの地』はこだまさんの過ごしてきた人生でなぜか続く悲劇的日常を明るく前向きに綴ったエッセイです。
なぜかこだまさんが触ると壊れてしまう機械たち、毎晩『アメリカが攻めてくるぞーい』と編集部に電話をしてくる人、頚椎のせいで転んだだけで死ぬ可能性、臭すぎる家など、普通の人ではあまり経験をしたことがあるという人はいないような経験をしています。
いずれも普通の人はネガティブに陥ったり、よくある本だとつらい経験をこんな風に辛かったなどと書いてある本が多い気がします。
こだまさんの場合は文章のユーモアのセンスが凄すぎるので、辛さを全く感じさせません。その当時からポジティブに考えていたというのもあるかもしれませんが、辛い経験を良いネタになるというくらいの感覚で書いてあるので悩みが吹き飛ぶような気分になり、勇気をもらえる本になっています。
ついつい、よりよい環境を!と求めたり、私は恵まれていないとどんな立場の人でも思ってしまいがちですが、実は自分がいる環境にも幸せが転がっているのではないかと思います。明るく、前向きに、何でもネタだと思いながら改めて自分の生活圏を見つめなおしてみると新しい気づきに恵まれるかもしれませんね。
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