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京大生はなぜ企業に必要とされるのか|『京大的文化事典』(杉本恭子)を読んで

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『京大的文化辞典』(c)杉本恭子

先日も中核派系全学連の関係者が逮捕されたことに関連して、兄弟の熊野寮が家宅捜索されたことがニュースになっていました。

たびたび京大では警察のガサ入れが入ったり、以前は覆面警察官が無許可で大学敷地内に入ったとして学生に捕まるという事態もありました(笑)

笑ってはいけませんが、「おぉ、また京大がやってるな~」という気持ちになるのは私だけではないはず。

 

そんな警察にやたらと目をつけられたりしている京大ですが、偏差値、IQの高さがあるので当たり前だと思いがちですが、企業からも熱い視線を集めています。

 

 

人事担当者から見た評価は…

 企業の人事担当者から見た大学イメージ調査(株式会社日経HRと日本経済新聞社発表/2021年6月)によると、1位が北海道大学、2位が京都大学、3位東北大学、4位東京大学、5位名古屋大学という順番でした。

www.nikkeihr.co.jp

1位北海道大学なんだ~とおもいましたがそんなことは置いといて、京都大学は2位です。全員がとは言いませんが、京大生って揉め事が多そう、変人が多そうなどと勝手なイメージを抱いていますが、企業側としては採用したいor実力を評価しているということがわかります。

 

京大的文化とは

『京大的文化辞典』(杉本恭子)という本が出ていますが、 この本は京都大学、京大生の自由な学風がどこから来ていて、兄弟で伝統となっている文化はどのように運営されているのかということなどが書いてある本になります。

『京大的文化辞典』では中庭に櫓(やぐら)が神出鬼没的に発生したり、教室をイベントスペースやカフェにしちゃったり、有名な立て看板を置きたい学生と大学側とのいたちごっこがあると書かれています。

京大では勉強をする自由もあれば勉強をしない自由もあり、そもそもルールは京大生によって作られてもいるわけです。最近はさすがにやや規制が強まってきたようですが、それでも現在も学生運動など全然耳にしなくなった時代でも中核派の温床になっていたりとあまり変わりはないんだなと思ったりもします。

企業で生きる京大生の特徴は

 先に書いたように、京都大学は「自由ある学風」ということが言えるでしょう。

協調性はそこまで高くない人もいますが、既成概念に囚われていない分自由な発想もできます。

日本型の企業で働いていると既成概念や上の人に意見具申できないという文化はまだまだ捨てきれていないのが実情ではないでしょうか。

個人的に日本とアメリカ、中国などの国々との経済格差が生まれてきたのはそのような文化が弊害となっていると思っています。

堅実性や安全性を求めるがために大きく飛躍することができていないなか、京大生のような自由度が高く、国家権力や学校職員にすら対抗する京都大学の文化こそが企業の常識を破る原動力となると思います。

正直、みんなが京大生だとまとまりがなくて大変だと思いますが、企業に数名そのような考え方ができる人がいると議論も活発になりより企業として成長できる体制になります。

 

ぜひ、京大生にはどのような文化があるのか学んでみましょう!

 

 

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