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最強の登山家・植村直己の冒険記「青春を山に賭けて」|世界初の五大陸最高峰登頂者の誕生

今でこそ7大陸最高峰登頂など話題になったりしますが、戦後間もない1960年代に登山家・冒険家として活躍していた方がいます。

植村直己さんという方です。全然知らなかったのですが、とんでもなく凄い人でした。

「青春を山に賭けて」という本を読んで知ったので、それを基に紹介していきたいともいます。

 

 

 

 

 

著者紹介

植村直己(うえむら なおみ)

1941(昭和16)年、兵庫県生まれ。
明治大学卒。日本人初のエベレスト登頂をふくめ、世界で初めて5大陸最高峰に登頂する。
難局を犬ぞりで横断することを目標に、72~73年地球最北端の村シオラパルクにて極地トレーニング。

76年には2年がかりで北極圏1万2000キロの単独犬ぞり旅を達成、78年には犬ぞりでの北極点単独行とグリーンランド縦断に施工。
その偉業に対し菊池寛生、英国のバラ-・イン・スポーツ相が贈られた。
南極大陸犬ぞり横断を夢にしたまま、84年2月、北米マッキンリーに冬期単独登頂後、消息を絶った。国民栄誉書受賞。

「青春を山に賭けて」著者紹介より


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明治大学時代

明治大学時代は山岳部に入部。特にすごく入りたくて入ったわけではないそうですが、責任感の強い植村さんは入部後周囲が脱落していく中最後まで所属し続けたそうです。

明治大学の山岳部は本格的らしく、北アルプスや日本各地の名山を踏破していき、年間の3分の1程度を山に入っているくらい打ち込んでいたそう。

卒業後に海外の山々に挑戦したいということで、アメリカ行きの片道切符(カミカゼ切符)を購入し渡米。

 

渡米してから不法就労

渡米後は就労ビザも取っていなかったので(時代が時代というのもありますが)農園などで不法就労をしていたそうです。

言葉もほとんど話せない状況で渡米して不法就労…

なかなか今の冒険家ではお目にかかれない破天荒さではないでしょうか(笑)

もちろん、移民局に捕まったそうですが、山々にかける思いを伝えたらもう不法就労はしないという約束のもと見逃してもらえたそうです。

その後すぐにフランスへ渡航します。

 

フランスのスキー場でアルバイト

フランスではモン・ブランの単独登攀に挑戦するもクレバスへの転落の危機などもあり断念。そのあとはフランスのスキー場でフランス語を喋れないままに働くことに。

そこは元冬季オリンピック選手のジャン・ビュアルネ選手がディレクターを務めるスキー場だったそう。登山へ挑戦したいという植村さんの意志も尊重してくれる良いパートナーシップを築けたそうです。

そこに長い事滞在するようになり、周りの人とも関係を築いていったり、恋愛をしたりと楽しく過ごしていたようです。

ちなみに、ここに滞在している間に、アルプスのゴジュンバ・カンへ遠征隊として参加し登頂に成功しています。

 


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5大陸最高峰登頂

これについて詳しく書きだしたら長くなりすぎるので簡単にまとめます。

明治大学OBの遠征隊でボジュンバ・カンへの登頂に成功。

その後に、モン・ブランへ再挑戦し登頂に成功(ヨーロッパ最高峰)

同年にキリマンジャロへ挑戦し登頂成功。(アフリカ最高峰)

このアフリカへの旅の途中で今でも有名なマサイ族などを見ているそうです。

そのあと少しフランスでゆっくりした後、アルゼンチンへと渡航。

アコンカグアへ挑戦し単独登頂に成功(南米最高峰)

15時間で登って降りてくるという過去最高のスピードでの達成だったそう。

そのあと日本へ一時帰国。

1970年に日本山岳会の遠征隊としてエベレストへ挑戦し登頂成功(ユーラシア&世界最高峰)

再びアメリカへ戻り、同年マッキンリー単独登頂に成功(北米最高峰)

 

アマゾン川下り

 ちょうどアコンカグアとエベレストの間の時期に、アマゾンをイカダで下ったらどうなるのかというのに興味がわいたそうで、ペルーのユリマグアスからブラジルのマカパまで約6,000キロにわたる距離の川下りを行ったそうです。(期間2か月)

 普通に考えて、もはやあり得ない領域に入っています(笑)

 


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まとめ

一応この本では大体ここまでの中身がもっと詳細に書かれています。

正直知らなかったのが恥ずかしいと思うくらいメチャクチャすごい人で、行動力が半端ないなとおもいました。

最後にマッキンリー冬期単独登頂(世界初)を果たした後に、行方不明になり捜索打ち切りで死亡認定がされました。

数々の世界初の偉業を成し遂げた功績をたたえ、死後に国民栄誉賞も受賞されています。

 

詳しくは植村さんの本を読んでみてください!!

 

 

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