【あらすじ・書評】山田鐘人・アベツカサ『葬送のフリーレン』切なく温かいストーリー
今話題の作品、「葬送のフリーレン」のご紹介です。
小学館から2020年8月に第1巻が発売され、瞬く間に人気作品へと昇り詰めました。
受賞タイトルとしては
「このマンガがすごい!2021」オトコ編第2位
「マンガ大賞2021」大賞(1位)
など大衆向けとしてかなり高い評価を得ている作品です。
では何が魅力なのでしょうか?この紹介ではあらすじ・書評という形でおすすめポイントをご紹介していきたいと思います。
あらすじ
魔王を倒した勇者一行の魔法使い・フリーレン。彼女はエルフで長生き。勇者・ヒンメルの死に何故自分がこんなにも悲しむのかわからず、人を“知る”旅に出る。僧侶・ハイターの葬送を機に、ハイターが育てていた少女・フェルンと魔法使いの二人旅へ。途中、戦士アイゼンの弟子・シュタルク、若き僧侶・ザインの二人も加わり、四人それぞれの目的をはたすべく、長い旅は続く…
本格“後日譚(アフター)”ファンタジー!!出典:WEBサンデー
著者について(原作:山田鐘人/作画:アベツカサ)
原作:山田鐘人
少年サンデーで2013年頃から連載を開始。
「ぼっち博士とロボット少女の絶望的ユートピア」では単著として出版。
「名無しは一体誰でしょう?」では岡崎河亮作画でこの作品には原作者として携わる。
今回の『葬送のフリーレン』でも原作としてストーリーを担当している。
作画:アベツカサ
2015年頃から少年サンデーなどで連載を開始。
「MEET UP」で小学館新人コミック大賞の佳作を受賞。
『葬送のフリーレン』では作画を担当している。
「MEET UP」に出てくる男の子と『葬送のフリーレン』に出てくるシュタルクとやや似ている気もしますね。前髪の具合とか…
登場人物
フリーレン・・・エルフの魔法使い(1000年生きている)
フェルン・・・・僧侶・ハイターに育てられた魔法使い。フリーレンと共に旅をする。
ヒンメル・・・・魔王を倒した勇者一行の勇者。
ハイター・・・・魔王を倒した勇者一行の僧侶。
アイゼン・・・・魔王を倒した勇者一行の戦士。
シュタルク・・・アイゼンに育てられた若き戦士。フリーレンと共に旅をする。
ザイン・・・・・平凡な村の僧侶。フリーレンに僧侶の才を見抜かれて仲間になる。
書評 「葬送のフリーレン」
この作品ではいきなり終わりを迎えます。
勇者一行で魔王を倒しに行き、倒し終わったところからのスタートです。
第一陣の勇者一行は、フリーレン、ヒンメル、アイゼン、ハイターの4人で構成されています。
10年にわたり勇者一行として活動を共にしますが、フリーレンはエルフなので寿命は人間の比にならないくらい長く、他の3人が人生の10分の1程度の日数だとしてもこの時点で1,000年生きているので100分の1程度にしか満たないのです。
そのため、人間と時間の感覚が違いすぎて、つい数日前くらいの感覚しかないので人との接し方や仲良くなったりというのが苦手というキャラクターです。
勇者一行のメンバーは自分たちが死んだらフリーレンは孤独でさみしくなるのではないかと、自分たちの弟子にあたる人たちをフリーレントともに旅をさせたり、ヒンメルは自分の銅像をあちこちに建ててもらったりしています。
そうしたお節介が効いたのか、フリーレンは勇者一行のことを思い出しながら、現在の一緒に旅をしているメンバーたちのことをもっと知っていこう!と思うようになるのです。
また、ところどころ小ネタ的な設定が入っているのが秀逸です。
フリーレンは魔法オタクとして、各地の魔族などを倒したりする見返りとして、魔導書を受け取ります。それには服が透けて見える魔法や、氷を降らせる魔法などほとんど役に立たない魔法使います。そんなどうでもいいことを人間たちと楽しむことで人間と仲良くなり、深い関係へと導いてくれるのだなぁと感じました。
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