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『ロスト・ラッド・ロンドン』(シマ・シンヤ)あらすじ・ネタバレ感想

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「ロスト・ラッド・ロンドン」⒞シマ・シンヤ/コミックビーム

最近コミックビームで連載されていた作品で『ロスト・ラッド・ロンドン(Lost Lad London)』という作品があり、とても高評価を得ています(ブクログ評価 4.3/5 ※2021/7/20時点)。

 

最近本屋でよく見かけて、絵がカッコいいな~と気になっていたので購入しました。

ではさっそく、『ロスト・ラッド・ロンドン』のあらすじや感想を書いていこうと思います。

 

 

 

登場人物

アル・アドリー

ロンドンの大学生の青年。アジア系イギリス人でロンドン市長殺害事件の第一容疑者。

物心ついたころから養子として育てられていた。

カラム

アルの友人の青年。アルに宿題を頼る傍ら、アルの写真や行動パターンをある人に金銭と引き換えに情報提供していて、市長殺害事件の少し後に駅のホームから押されて殺害された。

レニー・エリス警部

ロンドン市警の警部で過去の冤罪疑惑の事件をきっかけに徹底した捜査を行うようになった。アルと協力して真犯人を見つけ出すべく奮闘する。

ユキ

ロンドン市警の刑事(階級は不明だがエリス警部と同じくらいではないかと思う)。

日本人若しくは日系人でユキは「雪」の意味。

キング氏(ロンドン市長)

ロンドン市長。アルの実の父親。何者かに電車内で刺殺された。

 

あらすじ

ロンドンのとある日、ロンドン市長が電車内で刺殺された。容疑者は現場から逃亡済みで警察は威信をかけて捜査に当たるがなかなか見つからない。

大学生のアルは友人と平凡な日常を送っていたが、事件発生当日に市長と同じ電車に乗っていた。特に接触はなかったが、どう言ったわけか凶器とみられる刃物がアルのコートの中に入っていた。そこへエリス警部が訪ねてきてエリス警部に凶器が見つかったことを正直に話すが、エリス警部はその他の犯人の可能性を疑い、アルを自分の自宅で匿いながらアルと協力して真犯人を見つけ出すべく奮闘する。

 

ネタバレ感想・個人的評価

①全体としてストーリーはシンプル

ストーリー設定としてはかなりシンプルで、最初に事件が起きて解決していこうという多少刑事との協力関係は特殊だったりしますが王道のサスペンスストーリーとなっています。ネタバレ込みで言っちゃうと、最後に真犯人を見つけるのですが、そこにたどり着くまで通常だとかなり段階を踏んで踏んでという感じだと思いますが、わりと一気に駆け上がっていく怒涛の展開が待ち受けています。ちょっとヒヤヒヤという感じです。

②くすっと笑える箇所が随所にある

ストーリーがシンプルな分、スピード感ある展開となっていて、ストーリーだけ追っかけるのでは面白みに欠けると思います。この作品でも、エリス警部のずぼらさや、男気あふれる態度などキャラクターに愛着がモテるというのは良い点ではないでしょうか。

エリス警部とアルのコンビが絶妙でクールな青年とうるさいオジサンという双極にいる二人がタッグを組んでうまくいっているというのも見どころです。

③かっこいい

 なんといっても、これに尽きるという感じなのですが、イラストがかっこよすぎて、読んでいるうちにもハマりますし、カラーページも巻頭にあったりと絵で楽しめるマンガとなっています。

オノ・ナツメさんに似ているという声も上がっています。(そういえば、名前も似てますね…(笑))

 コミックビームでもかなり推している作家さんということが見て取れますし、書店でもかなりよく見るようになってきたので、これから来る作家さんで間違いないでしょう!

 

 

著者:シマ・シンヤ

コミックビームにて「Lost Lad London」を連載、その後単行本を刊行(全3巻)。現在コミックビームにて「グリッチ」を連載中。

しま (@shima_spoon) | Twitter

独特のイラストでかっこよさが際立ちます。

 

 

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