徒然なる徒然

出版社員が語る読書その他カルチャー

「いつかあの恋を思い出してきっと泣いてしまう」ー若者たちはなぜ上京するのかー

f:id:yskblogg:20210524010415j:plain

 

有村架純さん・高良健吾さん主演の「いつかあの恋を思い出してきっと泣いてしまう」が最近再放送されています。

2016年当時の恋を思い出して泣いてしまった人も多いのではないでしょうか(笑)

当時新進気鋭だった有村架純・高良健吾の他にも、森川葵、坂口健太郎など豪華キャスト陣で挑んだ作品はかなりクオリティーが高く、今現在では皆さん俳優としての地位を確固たるものにしています。

ちなみにこの作品でコンフィデンスアワード・ドラマ賞作品賞・脚本賞などを受賞しています。

僕も2016年から上京していて、作中でも上京して5年というのが一つの舞台設定となっています。(作中では2011年から5年後の2016年が舞台)

この作品でのテーマとして上京と若者たちの苦労が書かれていると思いますので、いったいなぜ上京して、どんな苦労があったのかを書いていこうと思います。

 

「いつかあの恋を思い出してきっと泣いてしまう」はFODで観ることができます!

 

 

「いつかあの恋を思い出してきっと泣いてしまう」あらすじ

杉原音(22・有村架純)は、育ての親である老夫婦・林田雅彦、知恵夫妻のもと、北海道のさびれた町で暮らしていた。
林田は音を家政婦扱いし、寝たきりになった妻・知恵は、音の介護がなければ暮らせない状態だった。音は、「あきらめること」を教え込まれて生きてきたため、特に夢を見ることもなく、そんな状況をただただ受け入れて生きていた。
その頃、曽田練(25・高良健吾)は東京の運送会社で引っ越しの仕事に就いていた。福島で、畑を営む祖父に育てられた練は、人を疑うことを知らない。だまし取られた畑を買い戻すために働いていたが、運送会社でも先輩たちからはひどくこき使われ、へとへとになるまで働いていた。給料は安く、貯金などできないまま、古ぼけたアパートで苦しい生活を送っていた。練には木穂子(25・高畑充希)という恋人がいた。練の安アパートに日常的に泊まっていくような関係であり、何かとだまされがちで借金をつくる練に金を貸す。困惑しながらも練も拒絶することができないでいた。
ある日、練は、悪友の晴太(21・坂口健太郎)が、北海道で盗んだというカバンの中から、古ぼけた手紙を見つける。「音へ」と書かれたその手紙の内容を読んだ練は、この手紙は絶対に持ち主に返さなければならないと強く感じ、トラックを飛ばし北海道へと向かう。

(FOD「いつかあの恋を思い出してきっと泣いてしまう」より)

 

若者はなぜ上京するのか

「いつかあの恋を思い出してきっと泣いてしまう」のなかで、高良健吾演じる曽田練、有村架純演じる杉原音など、かなり上京組が多く描かれています。

実際の東京でも、約45%程度が東京以外の出身となっているそうです。

ではなぜ、上京するのかというと、まず高校を卒業後に東京都内の大学に進学する人がいます。全国の大学のうち約18%程度が東京都内に集中しています。

そこから東京に残る人や、地方で就職したものの、東京で一花咲かせたい人や、東京都内でしかない仕事をするために上京するのではないでしょうか。

僕自身もまず最初に営業系の仕事をしようと思い、完全歩合制のところに転職しました!

 

上京してからのギャップ

「いつかあの恋を思い出してきっと泣いてしまう」でギャップを演出しているシーンとしては、序盤に出てくる森川葵さん演じる市村小夏がファッションモデルにスカウトされて実は詐欺だったシーンですね。

誰もが希望を持って上京しますが、本当に大きく稼ぐ人はほんの一握りしかいないということは覚悟して上京したほうがいいと思います。

年収自体は他の地域より高いですが、その分支出も高いので、結果マイナスではないかなと思っています。

実際に、上京したら毎晩のようにクラブに行って、おしゃれなお店で買い物して、芸能人たちと仕事をして…といったイメージを持っている人は多いのではないでしょうか(笑)

僕自身もそんな感じでしたが、実際は生きていくので精いっぱいだったというのがまず最初の感想ですかね。作中の登場人物と同じような思いをしております(笑)

休みの日も基本的にひとりでこんなブログを書いたり、出かけるとしてもたまに友達とさっきイメージしていた遊びを多少たしなむ程度です。

ちなみに、芸能人と会うとかというのも、街をぶらぶらしてて逢うというのはほぼ皆無だと思っても良いくらい見かけないし、逢っても気付かないと思います。

本当に会いたいというのであれば、芸能・エンタメ関係の仕事につくと会いやすいです。

上京後の働き方

大学を卒業して新卒で就職する人はいきなり大手に入社したりベンチャー系でバリバリ稼ぎまくったりと可能性はかなり広いです。

しかし、転職組のIターンとなってくると、専門性の高いスキルを持っていない場合は営業職やサービス業などが多い印象です。

営業職でも高率インセンティブなどと謳って募集をかけている求人が多いですが、インセンティブが高い分基本給が安かったりすると、全然成果が上げられないと生活が成り立たなくなるくらいひっ迫する問題になります。

そうなるとすぐ次の職場に転職して~という負のサイクルに陥るので、よく考えてきつくてもやり遂げる意思がある人はそういう仕事に就くのもありではないでしょうか。

あと、「いつかあの恋を思い出してきっと泣いてしまう」で高良健吾さんは引っ越しやとして名を馳せていましたがキツイわりに稼ぎとしてはいまいちだったり、有村架純さんは介護職で毎日休みなく働いたりと、結構労働環境もゴミみたいな扱いをされるというのは割と普通にあります。

 

上京後のコミュニティ

友達が都内にいて日常的に会えたりする人は地方からあまり環境が変わらなかったりするかもしれませんが、ひとりで上京となってくると自分から行動を起こさないとずっと仕事以外はひとりのままです。

最近だとサロンや趣味の○○活などや、行きつけのお店で仲良くなったりと行動を起こせば人脈も広げていくことはできます

東京の良いところはかなり趣味に富んだ人が多いので、気が合う人に出会えると日常もかなり潤いが出てきます!まぁ、結構疎遠になる人も多いですが(笑)

ちなみに、バイトなどでも派遣のバイトが多かったり、簡単に誰でも働ける分入れ替わりも激しいのでなかなか深い関係につながるかというと微妙なところですね。

正社員で働いている場合もプライベートまで職場の人と遊んだりというのは少なく、大体平日の夜に飲みに行ったりというのがあるくらいです。

「いつかあの恋を思い出してきっと泣いてしまう」では地方出身者の地元のコミュニティを活かした展開がひたすら続いていました。

 

Uターンするべきかどうか

なんか上京なんかするな!という風に書いてきましたが、上京するかどうか迷っているくらいなら上京したほうがいいと思います。ダメだったら戻ればいいだけなので。

かといって、いつまでも夢追い人でいるわけにはいかないので、何か目標を決めて、それが決めた時期までにダメだったら戻ろうとか、何か基準を決めておくと東京で閉鎖的に暮らさなくてもよくなるかもしれません。

ちなみに、そんな夢追い人のために読んでほしい本はこちらです↓↓↓

 

『「若者」をやめて、「大人」を始める』

地方の若者たちは大人になる時期が早く、都会の若者たちは大人になる時期が遅いと書いています。

一体なぜなのかというと、都会ではエンタメなどが充実していて、いつまでも自分の時間をもてるため。一方、地方は家族を持つ年齢も早く、責任を負うことで大人になる時期が早いという感じのことを書いていて、どうすれば大人になれるのかというのを書いている本です。

いつまでも大人になれないなと感じている人はご一読いただければと思います。

 

「若者」をやめて、「大人」を始める 「成熟困難時代」をどう生きるか?

「若者」をやめて、「大人」を始める 「成熟困難時代」をどう生きるか?

  • 作者:熊代亨
  • 発売日: 2018/02/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

twitter.com