徒然なる徒然

出版社員が語る読書その他カルチャー

高野秀行のおすすめノンフィクション5選!ー誰も行かないところで誰もしないことをするー

日頃からノンフィクション関連や、旅関係の本を読まれる方はご存じの方も多いかもしれません。今回は高野秀行さんさんのおすすめノンフィクション5選を僭越ながら選ばせていただきました!

高野秀行さんがポリシーとして掲げている有名なことは、

「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをし、誰も書かない本を書く」です。

 

そんな人沢山いるでしょ~と思う人もいるかもしれませんが、高野秀行さんほど体を張って取材している人は中々いないのではないでしょうか。

 

ではさっそく紹介していきます!

 

 

高野秀行さんについて紹介

1966年、東京都八王子市生まれ。ノンフィクション作家。
早稲田大学探検部在籍時に書いた『幻獣ムベンベを追え』(集英社文庫)をきっかけに文筆活動を開始。

「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをやり、それを面白おかしく書く」がモットー。アジア、アフリカなどの辺境地をテーマとしたノンフィクションや旅行記のほか、東京を舞台にしたエッセイや小説も多数発表している。
1992-93年にはタイ国立チェンマイ大学日本語科で、2008-09年には上智大学外国語学部で、それぞれ講師を務める。

『ワセダ三畳青春記』(集英社文庫)で第一回酒飲み書店員大賞を受賞。
『謎の独立国家ソマリランド』(本の雑誌社)で第35回講談社ノンフィクション賞を受賞。

5位 『アヘン王国潜入記』

 1995年当時タイ、ミャンマー、ラオス3国の国境一帯で不法栽培されていた「アヘン」の栽培実態を調査するべく、高野秀行さん自身がミャンマーのワ州に滞在し、一緒に栽培を行い、一緒にアヘンを吸引しアヘン中毒になったりという本です。

テーマとしてはアヘン栽培の非難ではなく、アヘン栽培を地元の人たちはどのように思って栽培しているのかなど実態を調査するノンフィクションです。

 

【カラー版】アヘン王国潜入記 (集英社文庫)

【カラー版】アヘン王国潜入記 (集英社文庫)

  • 作者:高野秀行
  • 発売日: 2014/06/05
  • メディア: Kindle版
 

 

4位 『アジア新聞屋台村』

 アジア各国の多国籍新聞社で勤務することになった高野秀行さん。

「タイ・ニューズ」「台湾時報」「マンスリー・ミャンマー」「インドネシア・インフォメーション」「マレーシア・ワンダー」の5か国の新聞を作るのは、韓国人、台湾人、インドネシア人など様々な人がほとんど一人で担当している。

しかも、新聞の構成はメチャクチャ。そんな多国籍新聞屋台村で高野秀行さんが編集顧問になり、ハチャメチャ新聞社で青春時代を過ごすことになる。

給料未納、人種問題、政治、著作権…様々な問題がこの新聞屋台村で繰り広げられていく。もはや国際機関といっても良いのではないかとすら思う(笑)

一応フィクションも入っているようですが、おおむねノンフィクションととらえても良い作品だと思います。実在した新聞社をモチーフに書いているそうです。

 

アジア新聞屋台村 (集英社文庫)

アジア新聞屋台村 (集英社文庫)

  • 作者:高野秀行
  • 発売日: 2014/03/06
  • メディア: Kindle版
 

 

3位 『ワセダ三畳青春記』

早稲田大学から徒歩5分ほどのところにある野々村壮。

高野秀行さんはここで約11年生活をおくることに。

三畳一間、家賃一万二千円。この破格の条件は大家のおばあさんの懐の深さと、常人では考えられないほどの過酷さゆえに保たれる条件なのです(笑)

強固な守銭奴の初老男性、司法試験浪人中年男性、言葉の通じないフランス人、そしてクレイジーな高野秀行さん、早稲田大学探検部の後輩など様々なかなり変わった人たちのとの共同生活を書いているひたすら笑えるノンフィクションです。

 

ワセダ三畳青春記 (集英社文庫)

ワセダ三畳青春記 (集英社文庫)

  • 作者:高野秀行
  • 発売日: 2014/04/17
  • メディア: Kindle版
 

 

2位 『イスラム飲酒紀行』

『アヘン王国潜入記』でアヘン中毒になって以降、克服するため高野秀行さんはアルコールがないと生きていけない体になった。

イスラム国家では飲酒は厳禁!!…なはずだが、なぜか飲んでいるではないか。

表上は飲酒することはできないそうだが、裏ルートで実は飲んだくれのイスラム国民もいるそうだ。高野秀行さんがただひたすらお酒を求めて裏ルートを探し回ったノンフィクションです!!(笑)お酒への情熱で素晴らしい本が書けてしまうのですね。

 

イスラム飲酒紀行 (講談社文庫)

イスラム飲酒紀行 (講談社文庫)

  • 作者:高野 秀行
  • 発売日: 2014/07/15
  • メディア: 文庫
 

 

1位 『謎の独立国家ソマリランド』『恋するソマリア』

この二つは同じく、内戦が続くソマリアの中にある、未承認国家「ソマリランド」へ潜入取材した作品です。

『謎の独立国家ソマリランド』が先に出版され、どうしてもまた行きたくなって再訪したときのものが『恋するソマリア』になります。

ソマリアはソマリランド共和国、ソマリア連邦共和国政府、ハルゲイサと大きく3つに分かれていて、そのうちのソマリランド共和国は停戦状況が続いていて、他の地域は内戦が多いのはなぜだろうと疑問に思った高野秀行さんがアフリカまで確認に行ったという本です。

ソマリランド、ソマリア、アフリカの文化解明をしていく高野秀行さんだからこそ出来た圧倒的なノンフィクションです。

※ちなみに停戦状況とは言え、内戦がおこったりいきなりクーデターが起きたりしていて、高野さんの乗っている車も銃撃被害に逢ったそうです

 

 

恋するソマリア (集英社文庫)

恋するソマリア (集英社文庫)

  • 作者:高野 秀行
  • 発売日: 2018/06/21
  • メディア: 文庫
 

 

以上高野秀行さんのおすすめノンフィクション5選でした~!

ちなみに、 「幻獣ムベンベを追え」が入っても良いのではないかと思う方も多いかもしれませんが、私自身がこれはまだ読めていないの(厚いから後回しにしてます)ので、また読んだら順位に変動をきたす場合がございますのでご了承ください(笑)

 

幻獣ムベンベを追え (集英社文庫)

幻獣ムベンベを追え (集英社文庫)

  • 作者:高野秀行
  • 発売日: 2014/06/05
  • メディア: Kindle版
 

 

twitter.com