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本屋大賞作品『流浪の月』映画化決定!松坂桃李×広瀬すずのW主演でヒット間違いなし!

流浪の月書影

「流浪の月」(c)凪良ゆう

2020年本屋大賞を受賞して話題になった「流浪の月」(著 凪良ゆう)の映画化が決定しました。

主演はなんと、松坂桃李さんと広瀬すずさんという実力派のおふたり。

あらためて本作のストーリーと映画の見どころ予想を考えてみました。

 

 

 

あらすじ

9歳だった家内更紗は父親は事故死、母親は以前は優しかったものの交通事故で夫を亡くしたことにより育児放棄して家を出てしまった。更紗は叔母の家に預けられるが、叔母の家に居場所はなく、その家の息子に性暴力を受ける。

家に帰りたくなかった更紗は公園で19歳の佐伯文に出合う。

佐伯文は更紗が帰りたくなさそうにしていたので家に連れて帰り、共同生活をおくるようになる。更紗は家族3人で暮らしていた頃の思い出を思い返したりして佐伯文に心を打ち明けていくが、19歳の青年が9歳の少女を誘拐したということはすぐに世間にばれてしまう。

実際には更紗は誘拐されたとは思っておらず、叔母の家に帰ることが一番苦痛だったため従兄に暴力をふるい、養護施設へと預けられることになった。佐伯文は誘拐の罪で逮捕された。

事件から15年後、更紗は交際相手からDV被害を受けていて、たまたま入ったカフェで佐伯文と再会する。

世間から見たら被害者と加害者という関係性だが、更紗は佐伯文との再会を喜び、次第に佐伯文を頼るようになる。

またしても被害者と加害者が再開したということでマスコミは被害者がマインドコントロールされていると掻き立てますが更紗と文は固いきずなで結ばれていてお互いがお互いを頼りながら生きるという道を選択します。

 

映画キャスト

主演/役:家内更紗/俳:広瀬すず

主演/役:佐伯文/俳:松坂桃李

監督・脚本:李相日(リ・サンイル)

 

松坂桃李さんは多彩な役どころを演じていて、「新聞記者」では新聞記者役を演じ、「あの頃。」ではオタク役を演じ、「娼年」では男娼役を演じるなど、他の人ではなかなかできないような役どころをなり切って演じています。山田孝之さんも全裸監督でAV監督役を演じたり、「電車男」ではオタク役を演じたりとマルチに活躍していますが、それに匹敵するほどに実力を備えつつあるのではないでしょうか。

今回も松坂桃李さんがどのように小児性愛者を演じるのかということに注目したいです。(本作では別に小児性愛者を蔑むような表現にはなっていません)

 

公開予定日

まだ詳細な公開日は決まっていませんが、2022年となっていますのでそう遠くない時期です。2021年8月からクランクインするそうなので他のキャストなどはこれから発表になるのではないでしょうか。

みどころ予想

本作の最大の見どころとしてはやはり松坂桃李さん演じる佐伯文がどのような描写で描かれるのかというところに注目が集まるのではないでしょうか。

最近は女性が成人していて男性がまだ学生というような作品はちょこちょこ見受けられるようになってきましたが、逆のパターンはテーマ的にあまり描かれることが少ないように思います。

そもそも日本では18歳未満の少年少女との交際はグレーゾーン(実質違法)でもちろん性行為を含むと逮捕されます。今回は連れ去りということで誘拐には当たるものの被害者本人はそれを望んでいたというところがまたミソです。

また、本作では他人の固定概念の押し付けを否定して自分自身たちの選択やマイノリティを持つ人たちに勇気を与えるような本となっています。

改めてそのようなメッセージ性ある映画に仕上がることを期待したいと思います。

 

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